オリゴ糖の使い方について

便秘解消などの健康に良い効果を得ることを目的として摂取されるオリゴ糖ですが、どう使って良いのかがなかなかわかりにくいですよね。甘みがあるので砂糖と同じように使っても良いのか、はたまた特別な使い方があるのか。今回はそんなオリゴ糖の使い方について解説します。

飲み物に入れる

オリゴ糖を使用する場合は飲み物に入れることをオススメします。コーヒーや紅茶などに使用している砂糖の代わりに、オリゴ糖を使用するのです。

オリゴ糖は毎日継続して摂取することが重要

オリゴ糖を摂取する場合は、毎日継続して摂取することが重要になってきます。オリゴ糖は、胃や小腸などにある消化酵素による分解を受けずに、そのままの形で大腸にまで達します。そしてそこで善玉菌のエサとなります。その結果として善玉菌の増加を促進するように働くのです。そのようにして増加した善玉菌は乳酸を産生します。乳酸はその名の通り酸としての作用を有し、腸内におけるpHを下げ、それにより大腸菌などの悪玉菌の増殖を抑えるように働きます。このようなプロセスによって、オリゴ糖が腸内環境を整えるのです。

このような効果はオリゴ糖を1日摂取しただけでは発揮されません。オリゴ糖を摂取して効果を得るためには、毎日継続的に摂取することが重要なのです。オリゴ糖の効果を検証した研究の多くで、効果を得るためには1週間や、長いと2週間程度の期間にわたっての摂取が必要であることが示されています。ですので、オリゴ糖の効果を得るためには、できるだけ長い期間にわたって継続して摂取することが重要になってくるのです。

毎日継続して摂取するためには、飲み物にオリゴ糖を加えるのがオススメです。多くの方は1日の初めにコーヒーや紅茶などを飲まれるのではないでしょうか。その際にオリゴ糖を使用することで、比較的継続しやすくなるのではないかと考えられます。これらの飲み物を飲まれない方の場合は、料理に使用するのもオススメです。これについては後で詳しく紹介します。

普段砂糖を入れている方はフラクトオリゴ糖がオススメ

オリゴ糖にもたくさんの種類がありますが、普段飲み物に砂糖を入れて飲んでいるという方はフラクトオリゴ糖を使用すると良いでしょう。オリゴ糖といえばフラクトオリゴ糖というくらい、一般的なオリゴ糖です。スクロースにフルクトースがいくつか結びついたような構造をしています。他のオリゴ糖と比べて構造が砂糖に似ているのが特徴です。そのためか、甘みの質についても砂糖によく似ています。ですので、普段飲んでいる味をあまり変えたくないという場合に、フラクトオリゴ糖を使用すると良いでしょう。甘さについては砂糖の半分しかありませんが、甘みの質は非常に砂糖に似ています。

砂糖を使わない方にはラフィノースがオススメ。ただしカロリーには注意して

普段飲み物に砂糖を入れないという方は、オリゴ糖としてラフィノースを使用することをオススメします。ラフィノースは大豆に含まれているオリゴ糖の中の一つで、甘みが少ないのが特徴です。その甘みは砂糖の20%程度。普段砂糖を使用しないという方はラフィノースを使用することで、普段の味わいのままオリゴ糖を摂取することができます。

ただし、ふだん飲み物に砂糖を入れていないという方の場合は、なにも使っていない場合と比べるとカロリー摂取量が増えてしまうかもしれません。なぜならオリゴ糖には1グラムあたりおよそ2キロカロリーのエネルギーが含まれているからです。このエネルギーは、砂糖のもつ1グラムあたり4キロカロリーと比べると低いですが、それでもエネルギーを持つことには違いありません。ダイエット中でカロリー摂取量を気にされている方は少し注意を払うようにしましょう。

料理やお菓子に加えてもOK

また、オリゴ糖を料理やお菓子に加えてもOKです。普段コーヒーや紅茶を飲まないという方にはこちらの方が続けやすいのではないでしょうか。オリゴ糖には適度な甘みがあるので、みりんや砂糖の代わりとして料理に使うと良いでしょう。

オリゴ糖の加熱による影響を危惧される方もいらっしゃるかもしれません。たしかに、世の中には加熱されることで本来の働きを失ってしまう機能性成分が多くあります。たとえば「酵素」もその一つです。酵素には熱によって分解されないものもありますが、ほとんどの酵素は熱が加わることにより分解されてしまい、その機能性を発揮することができなくなります。オリゴ糖も、酵素のように加熱されることで効果が失活してしまうのであれば料理には使えませんよね。

しかし、その心配はありません。オリゴ糖は加熱によりその効果を失うことはないのです。1997年に行われた、ガラクトオリゴ糖の効果を検証するための実験では、ガラクトオリゴ糖がクッキーに添加されました[1]。便秘気味であると自覚している女性78人を対象に行われたこの実験では、対象者にオリゴ糖が添加されたクッキーを1週間にわたって摂取させました。その後に排便に関するアンケートを行い、ガラクトオリゴ糖の排便に関する効果を確かめました。その結果、ガラクトオリゴ糖を添加されたクッキーを食べたグループでは、ガラクトオリゴ糖を単体で摂取したグループと比べても、効果に遜色はありませんでした。このことは、加熱によりオリゴ糖の効果が失われなかったことを示しています。

ですので、オリゴ糖を料理に使用しても何ら問題はありません。クッキーなどのお菓子に使っても良いでしょう。先でも説明しましたが、オリゴ糖は毎日継続して摂取することが重要です。日常生活に上手に取り入れていきましょう。

赤ちゃんに使用する場合はミルクに混ぜる[2]

オリゴ糖は赤ちゃんに使用しても問題ありません。人の母乳の中には、多くのオリゴ糖が含まれているため、摂取することによる悪影響はないと考えられるからです。母乳中にはヒトミルクオリゴ糖と呼ばれる、母乳に特異的に見られるオリゴ糖をはじめ、ガラクトオリゴ糖などの一般的なオリゴ糖も含まれています。つまり多くの赤ちゃんはオリゴ糖の摂取に慣れているのです。そのため、オリゴ糖を摂取することによる悪影響はないと考えられます。

赤ちゃんにオリゴ糖を使用する場合は、ミルクに混ぜて飲ませるようにしましょう。生後2-6週間の乳児を対象に、オリゴ糖の効果を確かめた研究では、ミルク1Lあたりに1.5-3.0グラムのオリゴ糖が与えられています[2]

この研究には56人の新生児が参加しており、いずれの赤ちゃんにも副作用は見られなかったとのことです。それだけでなく、オリゴ糖を摂取しなかった赤ちゃんと比べて、便から排泄されたビフィズス菌の数が多かったことが観察されました。それに加えて、悪玉菌とよばれる、人にとっては良くない働きをする菌の増殖を抑制していました。これらの結果から、赤ちゃんにとってオリゴ糖は害がなく、腸内環境を整え、免疫力を高める上でも効果的だったということが分かりました。

ただし、調製粉乳などにオリゴ糖が初めから含まれている場合もありますし、便秘の改善などの目的で、医師からオリゴ糖を処方されることもあります。オリゴ糖を与える場合は、これらから摂取するオリゴ糖の量も計算して、与えすぎないように注意しましょう。

まとめ

今回はオリゴ糖の使い方について紹介しました。オリゴ糖は毎日継続して摂取することが重要ですので、コーヒーや紅茶などの飲み物に使用したり、料理に加えたり、赤ちゃんの場合はミルクに加えるなどして上手に日常生活に取り入れることが重要です。ただし、摂りすぎには注意するようにしましょう。

参考文献

[1] 出口ヨリ子 ら. "β1‐4 系ガラクトオリゴ糖の摂取が便秘傾向の健常人の便通及び便性改善に及ぼす影響." 栄養学雑誌 55.1 (1997): 13-22.

[2] Kapiki, Angeliki, et al. "The effect of a fructo-oligosaccharide supplemented formula on gut flora of preterm infants." Early human development 83.5 (2007): 335-339.